小学2年生の家庭教師に時給1,000円は安い?適正相場と考え方をプロが解説
こんにちは。家庭教師のセタです。今回は「知り合いの大学生に小学2年生の家庭教師をお願いしているが、時給1,000円は安いですか?」という質問にお答えします。
家庭教師の料金は内容や地域によって幅がありますが、結論から言うと時給1,000円は安すぎます。
小学生の家庭教師の平均相場
家庭教師の料金は指導対象や地域によって差がありますが、全国的な平均を見ると、小学生を対象にした授業料は1時間あたり2,000円〜3,000円前後が一般的です。
これは学生講師・社会人講師どちらの場合も大きくは変わりません。
また、2025年時点の日本の最低賃金の全国平均は1,121円。
時給1,000円はこの水準を下回っており、法律上も「最低賃金割れ」となるケースがあるため、適切な設定とは言えません。
「教える内容が簡単だから安くていい」は本当か?
質問者の方は「教える内容も誰でもできるので、このくらいでいいと思う」とおっしゃっています。
しかし実際のところ、“誰でもできる”指導ほど難しいのが現場です。
小学2年生の段階では、勉強そのものよりも「勉強習慣を作る」「理解できた楽しさを体験させる」ことが大切です。
特に子どもの集中力は短く、興味のスイッチを入れる工夫や言葉がけの技術が必要です。単に教科書を読むだけでは成り立ちません。
そのため、指導力・コミュニケーション力・子ども心理の理解が求められる仕事であり、安い時給で済ませるべきものではないのです。
家庭教師の報酬設定が大事な理由
家庭教師の仕事は、授業の時間だけでなく「教材準備・学習計画立て・保護者とのやり取り」など見えない作業も含まれます。
これらを含めて考えると、時給1,000円では割に合わないのが実情です。
また、安すぎる報酬は講師のモチベーション低下にもつながります。
モチベーションが下がると、授業の質にも影響が出かねません。
もし信頼できる大学生の先生なら、最低でも1,500円〜2,000円程度を提示するのが現実的です。
「自分で教える」という選択肢もあり
もし「教える内容が本当に簡単で、誰でもできる」と感じるなら、保護者の方が自分で教えるのも一つの手です。
小学校低学年の学習は、親子のコミュニケーションを深める良い機会でもあります。
ただし、「自分ではうまく教えられない」「子どもが親の言うことを聞かない」という場合は、第三者としての家庭教師をうまく活用した方がスムーズに進むことが多いです。
まとめ
・時給1,000円は全国平均の最低賃金を下回るため、安すぎる設定
・小学生の家庭教師の相場は1時間あたり2,000円〜3,000円前後
・「誰でもできる」は誤解。子どものやる気を引き出す力が求められる
・適切な報酬は講師のモチベーションと授業の質を左右する